形式知と暗黙知について
こんにちは。今日は、「形式知」と「暗黙知」という2つの知識の概念についてお話しします。この2つの言葉、ビジネスや教育の現場で耳にすることが増えましたが、実際に何を指しているのか、どう違うのか、気になる方も多いのではないでしょうか?5分で読めるように簡単に説明していきますね。
形式知とは?
まずは「形式知」についてです。形式知とは、文字や数字、図表などの形で記録され、誰でも理解できるように共有可能な知識のことを指します。例えば、教科書に書かれている学問的な知識や、マニュアルに記載された業務手順、データベースに保存された技術情報などがこれに当たります。
形式知は、明確に定義されているので、他の人と共有しやすく、再利用も簡単です。企業や組織では、形式知を使ってナレッジを共有し、業務の効率化を図ることが多いですね。
暗黙知とは?
次に「暗黙知」についてです。暗黙知とは、言葉や文字では表現しにくい、経験や直感、体感から得た知識のことを指します。例えば、熟練した職人の手の感覚、優れた営業マンが持つ人とのコミュニケーションのコツ、料理人が長年の経験で身につけた火加減の技術などがこれに当たります。
暗黙知は、個人の経験に根ざしているため、形式知とは異なり、簡単には他者に伝えることができません。しかし、こうした知識は、現場での問題解決や、クリエイティブな仕事において大きな力を発揮するものです。
形式知と暗黙知の関係
この2つの知識は、対立するものではなく、むしろお互いを補完し合う関係にあります。例えば、暗黙知を形式知に変換することによって、他の人がそのノウハウを学び、組織全体で共有できるようになります。これを「形式知化」といいます。
一方で、形式知を元に実践することで、新たな体験や洞察を得て、暗黙知が深まることもあります。これを「暗黙知化」と呼びます。例えば、マニュアルを読んで得た知識(形式知)を現場で実践し、実践を通じて得た気づきや工夫(暗黙知)が新たに生まれる、といったサイクルです。
企業における知識の活用
企業においては、形式知と暗黙知のバランスを取ることが重要です。形式知だけでは、ルールや手順を知っていても、実際の現場で柔軟に対応することが難しくなります。一方、暗黙知だけに頼ると、ノウハウが特定の人に集中してしまい、その人がいなくなると組織としての知識が失われてしまうリスクがあります。
そこで、企業や組織では、形式知としてノウハウを文書化しつつ、研修やOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を通じて、暗黙知を共有する場を設けることが大切です。こうして形式知と暗黙知の双方を活用することで、組織全体の成長や競争力の向上につながるのです。
まとめ
いかがでしたか?形式知と暗黙知は、それぞれ異なる特徴を持つ知識ですが、どちらも私たちの仕事や学びに欠かせないものです。形式知は共有や蓄積に適しており、暗黙知は経験からくる直感的な理解や創造性を育むものです。これらをうまく組み合わせることで、より豊かな知識の活用が可能になります。
日常生活でも、何か新しいことを学ぶ際には、まずは形式知を手に入れ、その後で実践を通じて暗黙知を深めていく、そんなプロセスを意識してみると、新しい発見があるかもしれませんね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。皆さんもぜひ、形式知と暗黙知を意識して、学びを深めていってくださいね!
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